第19回子ども脱被ばく裁判 口頭弁論期日報告
弁護団長 井 戸 謙 一
1 原告側は次の2通の準備書面を提出しました。
(1) 準備書面71
内部被ばくに関する主張、セシウム含有不溶性放射性微粒子に関する主張が、国賠訴
訟における原告の主張のどこに位置付けられるかを述べた書面
(2) 準備書面72
飯館村でプルトニウム239だけでなく、それ以上に毒性が強いプルトニウム240が発見されたことから、飯館村だけでなく、広域にプルトニウムが拡散していると考えられることを指摘した書面
2 被告国は、次の2通の準備書面を提出しました。
(1) 準備書面12
低線量被ばくについて原告の主張に対する反論。LNTモデルは、科学的に実証されていないこと、低線量被ばくの健康リスクについてのスイスやイギリスでの疫学調査結果は、信用できないこと等を述べた書面
(2) 準備書面13
内部被ばく、セシウム含有不溶性放射性微粒子の健康リスクについての原告の主張に対する反論。同じ線量であれば、健康リスクは外部被ばくも内部被ばくも同じであること、福島原発事故による住民の内部被ばくは心配する必要がないこと、放射性セシウムは土壌に吸着しているから土壌の放射性セシウムの再浮遊及びその吸入を心配する必要は無いこと、セシウム含有不溶性放射性微粒子の内部被ばくによる健康被害について、さらなる研究は必要であるが、福島の土壌中の放射性セシウムの大部分がセシウム含有不溶性放射性微粒子の形態で存在するという根拠はなく、これによる健康被害を心配しなければならない状況にはないこと等を述べた書面
3 今後の予定
(1) 次回期日までに原告側は被告国の上記準備書面に対する全面的は反論を行うとともに、証人申請をします。
(2) 次回で主張の応酬は基本的に終了し、次回期日では、証人尋問の予定を決めます。
(3) 裁判所は、今年の10月から来年の3月まで5回の期日をとり、毎期日の午前午後を使って証人尋問を行うという方針を示しました。ハードなスケジュールですが、裁判所の証人尋問に対する積極的な姿勢を評価したいと思います。
(4) 今回は、全国から署名をお寄せいただき、約6800筆を裁判所に提出することができました。心から感謝申し上げます。そして、子ども脱被ばく裁判も、いよいよクライマックスを迎えます。引き続き、そして今まで以上にご注目していただき、ご支援をお寄せいただくよう、お願い申し上げます。
次回期日は7月9日午後2時30分です。
以上
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