2019年12月20日金曜日

2019.12.19 第23回口頭弁論期日報告

第23回子ども脱被ばく裁判 口頭弁論期日報告
弁護団長 井 戸 謙 一


 12月19日、福島地裁で第23回口頭弁論が開かれました。
今回は、午前中は原告Aさん(3人の子のお母さん)の本人尋問が、午後は、河野益近氏に対する被告側の反対尋問が行われました。
Aさんは、実直な口調で、最も線量が高かった2011年3月15日に子供たちを戸外に出してしまったことに対する後悔、乳児を寝かせた篭を地面に置いてしまったことに対する後悔、情報が隠蔽されたために住民の間で分断が生まれてしまった口惜しさ等を述べられ、子ども達を守るために大人は同じ方向を向いて努力するべきだと訴えました。
河野証人に対する被告国の反対尋問は枝葉末節に止まり、河野証言の根幹、すなわち、ICRPが採用しているLNTモデルに従うべきこと、子どもは大人よりも放射線感受性が高いこと、福島原発事故では放射性セシウムの多くは不溶性の放射性微粒子の形状で放出され、水溶性のものも土壌粒子にトラップされて不溶性に代っていること、風邪や自動車の通行等によって、不溶性の微粒子やセシウムをトラップした土壌粒子が再浮遊し、子ども達が体内に取り込むリスクがあること、その場合の健康リスクは解明されていないこと等は全く揺るぐことはありませんでした。

次回以降の予定は、次のとおり決まりました。
 
 1月23日午後1時30分~ 原告本人尋問2名
 2月14日午後2時50分~ 福島県立医大甲状腺内分泌学講座教授鈴木眞一氏証人尋問
 3月4日(時刻未定)    福島県立医大副学長山下俊一氏証人尋問

この裁判もいよいよ終盤で、重要な期日が続きます。引き続きご支援をよろしくお願い致します。
以上

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